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- おもと会統括本部・事務局次長
- 石垣 均Hitoshi Ishigaki
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- おもと会統括本部・人事部長
- 平良 也寸志Yasushi Taira
事務部門の
“これまで”と“これから”
お二人の業務内容はどのようなものがありますか?
おもと会全体の安全管理・感染管理、職員の労働安全衛生に関すること、委託業務の管理、庶務関連業務、建物・施設の管理、そして外部対応など組織全体の窓口としての役割があります。
グループ内部でおこった出来事や問題が真っ先に入ってくる場所として、理事長をはじめ本部内各部署と連携し迅速に対応することを心懸けています。
私が入職した26年前は、グループとしては旧第一病院、旧第二病院、老健ぎのわんおもと園、特養おもと園、リハ学院があり、看護学校は設立準備中でした。
事務と言っても経理課のみで、本来であれば、総務が先にあり、そこから派生する形で経理、人事と組織化が進みますが、おもと会の事務は、はじめに経理ありきでした。
転職して来て一番驚いたことは、年度予算の立て方でした。
コピー用紙やガソリン代まで、きめ細かに経費を組み上げ、収入見込みも含めて1円もおろそかにしない「予算即ち決算」という精神が既に徹底されていました。
当時、総務課長は医事課長が兼務しており、その方は、施設管理から文書管理、労務管理、諸監査の対応、果ては大工仕事に至るまで全て一人でこなしていました。
マルチプルに対応する。それが現在までの伝統にもなっているのではないでしょうか。
私は平成8年に入職しましたが、それまでの2年間は前理事長の秘書として勤めていました。入職のきっかけは、豊見城市にあるとよみの杜の開院にあたり、前理事長の業務サポートという形での3名の内の1人でしたが、秘書と並行しながら医事課での研修を受け、秘書業務終了後に医事課へ異動しました。 2~3年経験した後に本部へ戻れると思っていましたが、当時は異動システムも無かったため、気づけば8年が経過しておりました。
現在のシステムになったきっかけは何だったのでしょうか。
本部も無い時代、各施設では、事務部長、あるいは施設長・総務課長を中心に少数主義で多様な業務をこなしていました。大きく変わったポイントとしては平成10年、病院機能評価が入ってきたころだと思います。
大浜第一病院は県内で初めて病院機能評価を受け、その頃より組織体制の整備、業務内容の見直し、新しい取り組み等が進み、それらに呼応する形で事務の体制も大きく変わってきたと思います。
他にも、当時の廣田院長が救急に大きく舵取りをした背景も一理にあるかと考えます。救急外来を実施したことが現在の24時間体制に活かされていますし、大浜第一病院の急性期に力を入れたことは組織としてもターニングポイントだったと思います。
本部が立ち上がったのはいつ頃からですか。
おもととよみの杜ができて間もなく平成11年に、本土の他法人より出向で統括本部に総務課長が着任され、本格的に「各施設単体ではなく、おもと会グループ全体を管理する」、「グループとしての仕組みづくり」が石井統括本部長の指導の下、始まりました。
その後、平成18年に私が大浜第一病院の事務部長代理に就任し、その後、統括本部の初代人事部長として3年程前から力を入れるようになりました。
人事部を立ち上げようとした想いや必要性は何ですか?
実は、医事課の主任の時のことですが、1つ仕事を終わらせてはタバコを吸いに行くなど仕事に対して怠け気味の職員がおり、『怠ける職員には給与を下げる仕組みを作りたい。』という想いから、当時の施設長に交渉し、試験的に人事評価制度を作りました。怠けた職員から引いた分をしっかり働いた職員に足していくという評価制度を構築しましたが、繰り返しているうちに怠ける人がいなくなり、これは組織として取り組まなければいけないことで、その為には自分が上に立ち、先導しなければと気づきました。また、同時にこれは社会福祉法人だけでなく、医療法人、学校法人全体で取り組むべき課題と捉え、本部の人事トップに立つために努力し、現在はその立場から人事評価制度と人事異動ができる仕組みを組み立てることができました。
人事部、事務部として、どのような求職者に来ていただきたいですか。
病院は何と言っても多職種の現場です。その中で事務は一括りにできる訳ではなく、総務、経理、労務など様々な職種があるので、自分の得意・興味分野からスタートしていただいてもいいですし、やっていくうちに『新しいことに挑戦したい』、『視野を広げたい』と思った方に、おもと会グループの人事部としてチャンスを与えることが大切だと考え、それらを提供できる組織だと自負しています。もちろん、その分野をプロフェッショナルに極めたいという方へも積極的にサポートしますし、総合職として様々な分野に係ることもいいと思います。
何より組織の面白いところは、上に立てば立つほど高いところから組織の在り方が見え、『自分の組織を応援していこう。』という想いから変えることができることですし、そういう組織づくりも楽しいと思えます。
一言で、“我が事のように取り組む人”が望ましいです。
おもと会グループは医療法人、社会福祉法人、学校法人の究極の多職種グループだと思いますが、専門職ではない事務部として、今後どういう展望をお考えですか。
事務部長はホテルでいう総支配人です。一般的に医療と経営は離した方がいいと言われていますが、医療職の方により質の高い医療を発揮してもらうには、両輪の片方として事務方がどれだけサポートできるかが大切だと考えます。それは総務や経理など関係なく、それぞれの役割があるので、その中で自分らしさも出しながら磨いてもらいたいです。医療職の方たちは、その道ではプロフェッショナルではあるが1つ外れると分からないことも多々ありますので、そこは事務職が先導してサポートできる部分だと思います。
また、個人的な展望としても、将来的には事務方の職員が、副院長クラスのポジションになってもらいたいと考えております。
良いDNAを残してもらいたいです。冒頭でお話しした「予算即ち決算」という大原則も、おもと会グループのDNAとして受け継がれていますし、専門職の方々がより専門的になっていく中で、事務としてはマルチプルに働き、職制は限られても組織全体を把握しているチームをこれからも育てていきたいです。
また現場に理解と共感を示すことも大事にし、彼らの求めるもの、願う形により添いつつ経営的に実現させる。これが私たちの役割と考えます。
新卒からエリートなど様々な求職者が想定されますが、そういう方達へメッセージをどうぞ。
当時、私は銀行への就職を考えていましたが、今振り返ってみると、『専門的なところに留まり、幅が狭くなっていたのでは。』と考えます。しかし、おもと会グループでは、若い時からやりたいことをさせてもらえますし、楽しいことを積極的に自分で作り上げていこうと思う方にはとてもいい環境だと思います。
つい10年前までは、病院事務は3Kの括りでしたが、最近から病院経営などようやくクリエイティブな評価を受ける流れが見えてきました。よって、新卒の方へのメッセージとして、最初はもちろん辛いですが、努めていきながら知識・見識を磨く事で、30代~40代では医師とも対等に意見が言い合える関係を築けていただくことは可能です。
今年から人事評価制度もできましたが、ただのシステマチックな冷たい物差しではなく、評価者がその人の特性や自発性、適材適所を組み入れて評価できるシステムを築きあげたいです。
また、個人やチームでそれぞれ与えられた目標や課題があるかと思いますが、それらをクリアにした際にみんなで成果を喜ぶ風習を作り、この仲間、この職場で働いて良かったと思える組織をこれからもしっかり組み立てていきたいと思います。
病院事務という立場ですが、患者様との関わり、
地域貢献は可能でしょうか。
可能です。医事課時代にも、患者様から話しかけていただきましたし、今でも病院内でお会いする際には可能な限り時間を割いてお話をします。私たち事務はそれだけではなく、組織として患者様に何ができるかというシステム作りが可能ですので、そういう意味では大変やりがいを感じることができます。
貢献ということであれば、継続させることが一番重要と考えます。縦軸にどんなに良いサービスを取っても横軸の時間が短いと貢献度は低いと言うことになります。
「経営的に確かな判断のもと事業の永続性を図ること」が、働く職員の雇用を守り、ひいては地域の皆様方のお役にたてることに繋がる。これが事務の果たす、患者様・地域への貢献だと思います。
前理事長との思い出はありますか。
とてもお忙しい方でしたが、職員のみならず掃除のスタッフにも常に挨拶やお礼などの声かけを忘れないところが、人間味溢れている人柄であると感じました。
政治家出身というところで、個人的にも秘書時代に『固い性格をお持ちで、ミスをするとすぐクビなのかな。』と思っていましたが、ある日、「理事長にとって秘書とはどういった存在ですか。」と尋ねた際に「親と子以上の関係だ」と即答いただいた瞬間、私はこの人についていこうと決心しました。
正直、怒られた記憶は多々あります。しかし、毎回その後のフォローの電話を頂戴していました。よって、不思議と叱られた後は反省で終わるのではなく、自分の気持ちが前向きに向かっていく気持ちを今でも覚えていますし、今となってはとてもありがたく感じております。
それでは、最後に一言ずつお願いします。
働く職員のライフスタイルに合わせた働き方を提案し、一人ひとりが輝くことのできる環境を築いていきます。ご不明な点などはお気軽にお問い合わせください。あなたのご応募を職員一同、心よりお待ち申し上げております。
今までの事務職という概念を取り払い、様々なことにチャレンジできる環境がここにあります。それは、私たちおもと会グループという大きな組織だからこそ実現できる強みです。是非、あなたのやる気とアイディアを形にし、おもと会グループでご活躍ください。